さて、
日本からたった2時間半なのに、
完全に日本とは別世界のヨーロッパ
ロシア・ウラジオストクに到着した私たち。
到着が夜だったため、
空港内は、閑散としているものの、
そこかしこにロシア人たちがいて、
異国にきたという実感がありました。
まずは、空港内のタクシーカウンターで
ホテルまでのタクシーを頼まなければ
いけなかったのですが……。
何となく……。
よくわかっていない旦那の後について
一旦、空港の外に出てしまったのが
いけなかった!
タクシー乗り場には、
公式のエアポートタクシーが
あまりいませんでした。
「空港のタクシーカウンターで頼んだ方が
いいよ。」と私。
「そうなの?」と旦那。
ところが、一度外にでると、
再度、空港の中に入ることが
出来なくなっていました。
仕方ないので、
また乗り場に行ってみると、
1台だけ公式タクシーがいました。
そばに運転手の男性が立っていたので、
「アムールベイホテル OK?」
と尋ねてみました。
しかし、
男性はよくわからないようでした。
実は、ロシアは英語があまり通じません。
私が、ガイドブックに載っているホテルを
指さして、「OK?」ともう一度聞きました。
運転手の男性は、ガイドブックのホテルを
じっと見て、
「アジムット?」
と聞きました。
私たちの泊まる予定のホテルは、
「アジムット アムールベイ ホテル」
というアジムットホテル系列のホテルです。
私は、男性がきっとわかってくれたんだと
思って「Yes。」と答えました。
(これがいけなかった!)
男性は、2本指をたてて、ロシア語でなにか
言いました。
空港から、街中までの料金は、
相場1,500ルーブル。
とガイドブックにありました。
多分「2,000ルーブルでいいか?」と
聞いたのだと思います。
ロシア語がわからないので、
もちろん値段交渉なんて出来ません。
「OK」というと、
なぜか「ワン モーメント」
(英語?ちょっと待っててってこと?)
と言ってどこかに行ってしまいました。
寒い中、待っていると、じきにまた来て、
お金を先に、と要求してきました。
2,000ルーブル渡すと、また
「ワン モーメント。」
と言って、向こうへ歩いて行きました。
ただ待っていても寒いので、私たちもついて
行きました。
少し離れたところに
黒っぽいバンが停まっていて、
タクシー運転手の男性が、
このバンの運転手らしき男性と
話していました。
私たちが近くに来ると、
バンの運転手と若い男性が、
私たちの荷物をバンの後ろに
詰め込みはじめました。
そして私たちに車に乗るように
促しました。
最初に話しかけたタクシーの運転手は
いつの間にかいなくなっていて、
なんの説明もないまま
(説明されてもわからないので一緒ですが)
私たちはバンに乗り込みました。
そして後から、60代から70代位の
ロシア人のマダムが3人ほど乗ってきて、
車は走り出しました。
このバンは、
相乗りタクシーなのでしょうか?
おばあちゃんともいえる
マダムたちと一緒なので、
危険ということはないと思いましたが、
本当に、この車がウラジオストクの街中に
向かっているのか、知る術はありません。
着いてから、もう一回、料金を請求される
なんてことはないでしょうか?
いろいろ不安になりながら、
乗っていました。
車は、結構なスピードで40分近く走ったと
思います。
一人のマダムが降りて行きました。
そしてまた5分程走ると、
残りの2人のマダムが降りました。
あとは、私たちだけです。
マダムの荷物を降ろす時に、
バンの運転手は私たちに、
「アジムット?」
と確認のため聞きました。
「Yes。アジムット アムールベイホテル。」
私は、アムールベイを強めに言いました。
なぜなら、アジムットホテルではなく、
アジムット アムールベイホテルだからです。
でも、バンの運転手の男性は、
スルーな感じです。
私は、(もしかして間違えてない?)
と思ったので、
運転席に戻った男性に、もう一度
「アムールベイホテル プリーズ。」
と、言いましたが、完全スルーです。
車は、しばらく走り、到着しました。
思ったとおり、アジムットホテルです。
運転手は、私たちを降ろそうとしましたが、
私は
「No,No。アムールベイホテル、プリーズ」
と、ここじゃないと訴えました。
助手席に座っていた若い男性が、スマホで
検索したらしく
「アムールスキーザリフ。」
とつぶやきました。
その時やっと私は、
アムールベイと言う英語名が
全然通じないのだとわかりました。
「アムールスキーザリフ、プリーズ。」
ロシア名で言わなければいけなかった。
車は走り出しましたが、このバンの運転手は
カンカンです。
多分、私たちが最初に声をかけた
あのタクシーの運転手に
無線で文句を言いまくりはじめました。
私たちにも、怒って
何か言っているようでしたが
残念ながらロシア語は1mmも分かりません。
無言でいると、息子が、
「なんでなんにも言わないんだって
怒ってるよ。……多分。」
そうは言っても英語も通じないし、
どうしたら?
頼みの旦那は、こんな時のために
ポケトークを持ってきたのに、
「繋がらない」だの
「電池が…。」とか言って
ひたすらいじっているだけ。
まさに
「説教してるのにケータイ見てる。」
状態です。
男性の怒りの嵐が過ぎるのを、ひたすら
待っていると、車が止まり
「お前ら降りろ!」
と言う感じで荷物とともに降ろされました。
チラホラ雪が降っています。
こんなよくわからないところで
降ろされるの?
と思ったら、大きな建物の前で、
アムールベイホテルでした。
よかった 。
ちゃんと連れてきてもらえたんだ。
「スパスィーバ!(ありがとう)」
「スパスィーバ!(ありがとう)」
と本当に感謝を込めて言いましたが、
男性達は、もうプイッという感じで
行ってしまいました。
ホテルに入ると、フロントの若い男性が、
英語で話しかけてきてホッとしました。
英語だってわかるわけじゃないけど、
ロシア語、
全然わからなくて、つらかった。